
昨日。
夜から、阿佐ヶ谷スパイダース『アンチクロックワイズ・ワンダーランド』初日にも関わらず、昼にPiper『Left Stuff』の製作発表があった。
製作発表会場に入るため、某駅構内を歩いておると突如両サイドより初老の男性が二人現れた。
「すいません。ちょっといいですか?」
「は?」
「お仕事なにされてるんですか?」
またしても私服警官による職務質問である。
「俳優です」
「…俳優さん」
この時、私服警官の目の奥が光ったのを私は見逃さなかった。
最近の芸能人薬物事件の多発で、俳優と名乗るだけで前のめりになる彼らである。
「じゃテレビとか出てらっしゃるの?」
「いや、主に舞台をやってますねけども」
「今日はお休み?」
「いや、今日は次の舞台の製作発表で…て、なんでそんな細かい話せんなあきませんの」
「荷物の中を拝見させていただけますか?」
きたきた、ああもう、はいはい。彼らは私を駅構内のすみへ追いやり、鞄の中、財布の中、ポケット一つ一つ、丁寧に存分に確かめる。もちろん疚しいものなど出てはこず、ありゃしたあーみたいな感じで解放される私。
その一時間後に会場で沢山の報道陣にフラッシュを焚かれ質問などをされていると、なんか私、悪いことをしたみたいな気になって。
嗚呼。
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